小学生の頃、自分は両親や学校の先生から叱られることが多々あった。
叱られた原因は、室内で帽子を被っていたからだ。
お気に入りのキャップは、ブルーの生地に白いライオンのマークが特徴のキャップ。
そう、西部ライオンズのベースボールキャップである。
何を言われても、何回も説教を受けても、夏の暑さで頭皮が蒸れて臭くなっても、懲りることなく被り続けた。
結局、何年も被っていたのだが、体の成長とともに頭のサイズが極端にデカくなってフリーサイズのキャップは被れなくなった。それがライオンズのベースボールキャップとの別れであった。
自分ほどキャップに執着があって、常に被り続けている猛者など、この世には存在しないと思っていたのだが、上には上が居た。
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80年代前半にデビューしたコーモランのまるちゃん。写真はシャローランナーとディープランナー。
タイプは、シャローランナー、ディープランナー、ジョイントの全3種。
カラーは、ヤクルトスワローズ、中日ドラゴンズ、広島カープ、阪神タイガース、大洋ホエールズ、読売ジャイアンツの全6カラー。
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自分よりも先輩だった彼らは室内であろうが、水中であろうが頭に被ったヘルメットを肌身離すことはない。 自分は帽子を被っているだけで叱られたのに、こいつらは、帽子どころかメットを被り続けているのである。 そんな肝の据わった彼らに敬意を表して、釣り糸の先に結び、キャストしてみた。 水面に浮いている時点で左に傾いていた彼らは、自分の敬意を表したリーリングで一段と曲がって泳いでいった。 アイチューンで少しはマシになったが、もちろん魚に触れることなど無かった。そのとき、これぞ正に傾奇者だと確信した。 あきらめる事なく投げ続けたが、キャストの際に頭部にデッドボールを受けて引退・・・。 引退した今でもメットを被り続ける彼らに僕は再び脱帽した。
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